[2000.01.16]
  MSの新時代への穿ち


 ▼ゲイツがCEOを辞任、会長職には留まる(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2000/Item/000114-5.html


 MSには3つの核がある。その3つがともに違う方向に視線を向けているように仕向けているようにも見受けられる。もちろん,これは穿(うが)った見方だが。

 マイクロソフト社のCEOビル・ゲイツは,そのCEO職を辞任し,現社長のスティーブ・バルマーに譲る予定だと語った。ゲイツは会長職にとどまり,新設した主席ソフトウェア設計者の地位に就く。内部的にはバルマーがマイクロソフトを統率するが,象徴としてのゲイツの地位は変わらないだろう,という見方もある。

 MSを象徴している名前は3つある。共同設立者たる,ビル・ゲイツとポール・アレン,そしてちょっと遅れて仲間に加わったスティーブ・バルマーだ。創設時,ゲイツとアレンはコンピューター言語を書くことに夢中になり,バルマーはどうやったら商売として成功するかを楽天的ながら考えていた。MSの希代稀な成功の裏にある事実は,実はこの3人ともが,いずれも長けたマーケティング能力を持っていたこと,なのだ。

 司法省によるMS分割案(過去記事)でもっともありえるのは,この3人にそれぞれ,OS/ブラウザ/アプリケーションの3つを与えて,分けるというものだ。だが,今回の人事変動で,ゲイツは経営からは身を引いたことになる。アレンは新興企業にMSとして出資したり,はたまた自ら新しい企業を創設したり(もっとも注目はあのトランスメタ社(過去記事)だ)と趣を変えている。それぞれの役割を明確にし,3つに分けられることを拒否する姿勢,と今回のニュースを読む見方もあるだろうな。


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